カテゴリ:第2章『LV51~100』( 14 )

第2章『Lv51~100』                  第15話『どん底生活その弐』

鉱山の問題点を解消するためにオレはかなりの資金を使っていた。
被ダメを減らすために、角兜やバンデットメイルを購入したり。
もっともバンデットメイルは、弾性ローション大使って装備する前に壊してしまったが・・・
HPの底上げのために、ペットを飼いはじめた。
度重なる出費に追い討ちをかけた、無レア問題。
当然ながらオレの財政は破産寸前だった。
だが、流石にどん底を一度経験しているオレは、ナニをすべきかをよくわかっていた。
鉱山での狩りを中断し、すぐさまベリー狩りに移行する。
オレはこのベリー狩りをかなり信頼していた。
前回のどん底はこの、果実のおかげで脱出できたわけだったからな。
だが・・・
歴史の流れとは恐ろしいものだ、過疎化が進んでいたこの世界は。
大恐慌の真っ只中にあったんだ。
崩れ始める各アイテムの相場・・・
フリマに横行するボッタクリ商店の数々・・・
オレオレ詐欺や交換窓詐欺・・・
人が人を信じられない時代だった。
そのためか、フリマに出したベリーがまったく売れないという状況になっていた。
最初1000SEEDで出していたブルーベリーが、800、500、とどんどん値下がりしていった。
それでも売れない・・・
最終的に200で出していた・・・
200で売れたって、ヒール大1個の代金にも満たない・・・
オレはかなり貧窮していた。
街の隅っこで物乞いしてる奴等を見て、あいつらと同じところに行くのか?と恐怖したもんだった。
Pが無いためログ肉を食って飢えをしのいでいた・・・
当然だが狩りなんてやってる場合ではなかった。
広辞苑なんかはシノプに狩りに行ったりしていて楽しそうだった。
何か・・・
何かあるはずだ・・・
この窮地を脱するいい方法が。
毎日そんなこと考えていた。
そんなある日・・・
オレはフリマであるものを見つけた。
それは幸運を呼ぶという『ミネの爪』だった・・・
それが気休めに過ぎないことはわかっていた、だが何かにすがらなければ耐えられない時だってあるんだ。
オレは最後の貯金をはたいて、その爪を買った。
不思議と晴れやかな気持ちだった。
どんなことがあってもオレは頑張っていける。
そう思えた。
その次の日からオレはベリーだけでなく、クローバー、精霊草も商店に並べるようにした。
ベリーは相変わらずだったが、精霊草は結構売れた。
さらには混乱洞窟1で狩なんかをした・・・
ログ肉をかみながら、混乱洞窟1で狩りするレベル90のマキシを、世間の奴等は好奇の眼で見てたよ。
だがオレは気にしなかった。
気にしてたら、生きていけなかったのさ。
オレはたとえ泥水をすすってでも生き延びるつもりだった。
いつか・・・
いつの日にか広辞苑をこの世から消す為に・・・
その思いを胸にオレは戦い続け・・・
レベルが100位になったころに、オレは2度目のどん底生活を抜け出すことに成功したんだ。
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by tokigamihouji | 2005-10-11 05:03 | 第2章『LV51~100』

第2章『Lv51~100』                  第14話『グリンツ鉱山は今日も無人』

FCでの闘いの後、オレは新たなる狩り場を探していた。
DOP2の左はソロでもいけたが、PKされたときのデスペナが痛かったし、何よりソロだと時間がかかる。
かと言って右で戦えるほどの力はなかった。
そんな訳でしばらくDOPから離れようと決心したんだ・・・
その後オレは、今まで行ってたなかった所を一通り回ってみた。
ぶっちゃけて言うと、行ってない所のほうが多かった。
混乱洞窟はアドセルより下には行ったこと無かったし。
紅玉や水晶も1階より奥には入ったこと無かった。
オレは世間知らずだったのかもな・・・
そりゃそうだ、広辞苑に復讐することだけを考えて、生きてきたオレは世界をのんびり観て回る余裕なんて無かったからな。
だからこそオレはあえてワープを使わず歩いて世界中の洞窟を回ったよ。
世界はこんなにも広かったんだなって、当たり前のことを初めて実感した・・・
イロイロ回った結果白羽の矢が立ったのが、グリンツ鉱山3だった。
ここに居るモンスターは物理攻撃しかしてこないし、体力的にも堅いヤツが居ない。
その上レアが美味い。
いい事だらけと思った。
だがいざ狩り始めてみると、イロイロ問題点も見えてきた。
まず一つ目の問題点は、思った以上に被ダメがでかかったことだ。
ゴーレムコマンドーの攻撃はかなり痛かった。
五体くらいに囲まれると、死ぬこともあった。
それに被ダメがデカイって事は、それだけポーションの消費も激しいって事だ。
グリンツ鉱山3に行ったことあるなら解ることだが。
あそこは一本道のフロアで、両端に二階と四階への入り口がある。
言うなれば連絡通路みたいなフロアなんだ。
そのフロアを一往復するのに、いったいいくつポーション使ったと思う?
聞いて驚くなよ、実に400個近く消費してた。
経済的にはかなり苦しい狩り場だった・・・
二つ目の問題は、ウィキディに攻撃がミスってたことだ。
的中剣?
当然使っていたさ、それでもミスってた。
まぁ当時はステの振り方がヘタだったって事だな。
だが、ここまではたいした問題じゃなかったんだ。
三つ目の問題こそオレにとって最大にして最悪の大問題だった。
今までも散々この問題にぶち当たってたのに、どうしてオレはこんな大事なこと忘れていたんだ。
広辞苑を殺して浮かれていたからかもしれない・・・
その今だにオレが越えることが出来ない、最大の問題とはなにか?
わかるだろう?

そうだ・・・レアが出なかったんだ!

そしてこの問題により、オレは再びどん底生活に落ちることになる・・・・・・
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by tokigamihouji | 2005-10-10 01:00 | 第2章『LV51~100』

第2章『Lv51~100』                  第13話『ファイトクラブ』

DOP2で初めてPKしたオレは、そのままの勢いで広辞苑もぶっ殺してやろうと思った。
そして広辞苑を呼び出そうとしたら。
「経験値がもったいないから、今は行かない」とか言われた。
レベル上がった後なら行ってもいいよって事らしい。
ラリってた男の襲撃以来広辞苑は、ある程度経験値がたまるまでDOPで、その後別の狩場で狩るってやり方をとっていた。
だがオレからすると経験値がないときの広辞苑を殺しても、まったくもってつまらない。
だがとりあえずぶっ殺したかったオレはファイトクラブに呼び出した・・・
この店の裏側にある場所だ、知ってるだろ?
まぁ入ったのはそのときが初めてだけどな。
実はこの時既に、オレは広辞苑のレベルを上回っていたんだ。
オレは90くらいで広辞苑は80くらいだった。
ついでに言うと突貫もそのくらいだったな。
涼里は覚えてないが・・・
それほど高くなかったはずだ。
まぁそんなこんなでFCに集まったオレと広辞苑と突貫。
仲間内で闘うのは初めてだったから、少し楽しみでもあった。

VS広辞苑

とにかく二人とも初めてだったからな、勝手がわかってなかったってのもあったが。
結果はオレの圧勝だった。
それもそのはずだ、オレはDEFだったから。
広辞苑の攻撃ははっきり言って痛くも痒くもなかった・・・
広辞苑もDEFだったが、オレの月光斬の前に、一撃で逝っちまった。
あっけない試合だった・・・
やはり経験値を大量に持ってるときにDOPで殺さないと意味がないな・・・
そう思った。

VS突貫壱号

こいつは魔法攻撃だから、攻撃を喰らえば死ぬだろうと思っていた。
だから先制攻撃しかないと思っていた。
広辞苑戦での的中剣とスパークボディが残っていたから。
すかさず近づいていって、ぶった斬ってやった。
突貫もそれで逝った・・・
ひょっとしてオレってば強いのか?
そんなことを思った。

広辞苑VS突貫壱号

これはまぁ本人たちから聞いた話でしかないんだが。
突貫の勝ちだったらしい。
どうやって勝ったかは教えてくれなかったが。
負けたくせにやたらと自信満々な広辞苑に再戦を申し込まれた。
もちろん受けてたった。

VS広辞苑(2戦目)

始まってすぐに広辞苑は攻撃してきた。
通常攻撃5回・・・
コンボボーナスはスタンだった。
なるほど、突貫はこれを使って勝ったわけだな・・・
自分が負けた他人の戦略を、堂々と使うとは・・・
プライドのない男だぜ。
だが使う相手を間違えたな、オレはお前の攻撃じゃ死なない。
スタンが切れるまで棒立ちしててもオレは死ななかった。
切れると同時に、月光斬をぶち込む。
当然のようにくたばる広辞苑。
そんな広辞苑にオレは一言だけ言ってやった。

貴様など1クリックで十分だ・・・・・・
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by tokigamihouji | 2005-10-09 13:35 | 第2章『LV51~100』

第2章『Lv51~100』                  第12話『激動のDOP2左! ⑥』

オレの呼び出しに、突貫はかなり驚いていた。
そりゃそうだろう。
PK完全否定はのオレの口から、広辞苑以外に殺したいヤツが居るなんて言葉がでるとは、予想外の出来事だったらしい。
まぁとにかくオレは突貫と落ち合うことにした。
突貫は趣味の蛹集めを中断して来てくれた。
この辺りは流石にPK肯定派だな・・・
殺すって言葉に反応していたみたいだった。
現地で落ち合うのもなんだったんで、こだまの谷で落ち合った。
訳を話したりはしなかった・・・
さっきも言ったが突貫はPK肯定派だったし、看板を出すのにも否定的だったから。
看板だしてるのに、追い掛け回されて殺されたって言っても、いい反応は返ってこないと思ったんだ。
まぁ今ではオレも看板なんて無意味だとは思うけどね。
とにかくオレ達は合流してDOPに行ったんだ。
待機所でバリアにレジストにブレスをかけてもらって。
自分は的中剣とシルフウィンドとスパークボディをかけた・・・
完全武装ってやつだ。
さらには突貫自身も引き連れてオレはアリーナに入っていった・・・
目的はただ一つ!
オレを殺したマキシ、仮にSとしておこうか。
こいつを殺すために・・・
広辞苑のように話してわからせる気はまったくなかった。
話してわかるようなヤツじゃない事は、すでに判明していたしな。
DOP2の左は入り口が一つだが中では2ヶ所のどちらかにワープする。
運悪くオレと突貫は別のところに飛ばされていた。
オレは奥側で、突貫は出口側だった。
とりあえず落ち合おうと思い、クラチャでやり取りして歩き出した。
すると・・・・・・
そこにSが居た!さっきと同じく仲間と会話してやがった。
オレはSの背後にいる、そしてSは会話に興じていて座っていた。
Sの方はオレが殺る気なのに気がついていなかったのかもしれない・・・・・・
だがオレの方は・・・・・・
Sの姿を確認したときには、突貫と落ち合うことなんて頭から吹っ飛んでいた。
広辞苑を後ろから狙っていたときとは違って・・・
踏み越えるのは簡単だった・・・・・・
体に染み付いた一連の動作でスロットから五花月光斬を選択する。
座っているSに近づき、手にしたインフェルノをぶち込む。
鈍い手ごたえだった・・・・・
すかさずスキル発動。
座ってる人間は一撃食らうと勝手に立ち上がるが。
時既に遅しってヤツだ・・・
オレの渾身の五花月光斬は既に前ディレイを完了している。
まばゆくい光と共に繰り出される5つの斬激。
塵になりな・・・
本気でそう思っていた。
月の光が消えたとき、そこにはSの死体だけが残っていた・・・
だがオレの動きはそれでは終わらなかった。
そのままオレはスキルキャンセルし、Sが呆然としていたヤツの会話相手に、Sにぶち込んだのと同じものを食らわせる。
事が終わった後、地面に落ちていた2つの魂のカケラを見つめながら細く微笑むオレ・・・
自分の中にこれほど冷静で残忍な自分が居たんだなと少し怖かったが。
初めて人を殺した興奮ですべて掻き消えた。
このときにオレは童貞を捨てたわけだな・・・・・・
今なら何の躊躇もなく広辞苑を殺せるはずだ・・・・・・
血に染まったインフェルノを見ながら、そう考えていた。
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by tokigamihouji | 2005-10-08 22:30 | 第2章『LV51~100』

第2章『Lv51~100』                  第11話『激動のDOP2左! ⑤』

ラリってる男にの襲撃以来、あまりDOPには行かなくなっていた。
特に広辞苑は経験地減るのヤダって言ってぜんぜん行かなくなっていた。
オレはと言うと、懲りずに行っていたよ。
ソロ狩りが中心だったがね。
なんてというか・・・
クラブ員以外となんかPT組んだことなかったし。
そんな時だよ、菊一文字を携えたマキシに遭遇したのは。
そいつは例によって拒否看板を出していたオレに、おもむろに近づいてくると。
問答無用で月光をぶち込んできた!
DEFであったことと、相手の武器が刀だったことが幸いして、一撃では死ななかった。
だが、止めてって言おうとしてるうちに、二発目を撃たれてオレは轟沈した。
それでも懲りなかったオレは、またすぐにDOPに行った。
今度は前もってメッセージを入力しておいた。
エンターキーってやつを押すだけでしゃべれる様にしておいた。
完璧だろう?
我ながらいい案だと思った。
そしてDOPで狩り始めた。
走り回ってると、さっきのマキシを見かけた。
座り込んで仲間と雑談してるみたいだった。
ふむ・・・、これなら問題ないか・・・
そんなこと思っていた。
でも甘かったよ、なぜなら。
そいつはオレを確認した瞬間、立ち上がりはしって追っかけてきた。
オレも走ってたがね。
シルフウィンドつかってるヤツを振り切ることは出来なかった。
普通に追いつかれて、月光撃たれた。
今度は死ぬ前に止めてくださいって言えた。
だが・・・
今度は言ってう内にやられた・・・
さすがにカチンときてしまったオレは(この時点ではまだPK完全否定派だった)
死んでカウントダウンしてる最中に、やつに向かって。
おいコラ、看板みえんだろ?って言ってやった。
「ん~見えないことにしとく、看板とか無しよw」とか言われた。
そこでオレは、PKERに謝罪させた広辞苑の言葉を借りて。
弱いやつ殺して楽しいのかよって言ってやった。
「www弱いのが悪いんじゃん」
と言った後に・・・
「ここはDOPですよ、狩するところじゃないんだよ」
って言われた・・・
さすがに、ムカついたね・・・・・・
こいつの意見には今でも納得できないが、まぁそのあたりは賛否両論だろうし。
今のオレにもオレなりの意見がある。
だが当時のオレはかなり頭にきたもんさ。
だからクラチャでこんなことを言ったのはしかたのないことなんだ。


「突貫居るかい?殺したいヤツがいるから手伝え・・・・・・」
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by tokigamihouji | 2005-10-07 13:47 | 第2章『LV51~100』

第2章『Lv51~100』                  第10話『激動のDOP2左! ④』

プレイやキラーが増えてきたこともあって、DOPの中で狩る人たちに変化が現れていた。
その変化ってのは。
PK拒否とかPKしませんとか書かれた看板をもって走り回っているやつが増えたことだ。
つまり・・・
PKしたいならPKしたい人どおしでやれっていう、意思表示だな。
それを見て当時のオレは・・・
なるほど!頭いいなこいつ等と思った。
次の日からは当然ながら、オレも看板出していた。
看板内容は・・・
『ぴーけーしないよー』だ
・・・・・・
いや、その・・・
書き方に特に意味があるわけじゃないんだ・・・
だからそんな目で見ないでくれよ。
まぁとにかくそんな看板出して狩していた。
広辞苑や突貫がいる時はPT狩り。
一人の時もソロがりしてた。
広辞苑も拒否看板出していたな、だけど突貫だけは出してなかった。
はっきりいって不気味だった・・・・・・
その頃のPKERはわりと良心的な奴等が多くて、拒否看板はスルーしてくヤツの方が多かった。
そのためDOPは結果的にPK拒否看板だらけになっていった。
まぁこれはDOP2の左だけの話だけどな。
その頃はそこ以外のDOPには行ってなかったし。
まぁ狩してると必ずといっていいほど皆看板出していたよ。
DOPがただの狩場と化してたな。
それから数日は平和だった。
・・・・・・・・・
・・・・・・・・・
その日もいつものように広辞苑と突貫と3人で狩していた。
アリーナには看板出してるやつばっかりだった。
看板出してるってことはPKしないってことだ。
まぁ、中にはPKしますって書いてあるヤツも居たんだが。
周りがPK拒否看板なのを見て、帰っていく奴ばかりだった。
そんな時、ドッペルゲンガーに攻撃してたオレ達に近づいてきたやつが居た・・・
確かルシアンだったと思う。
看板出てたから、普通に通りすぎるだろうと思っていた。
するとそいつは、何を思ったか突然切りかかってきた!
一瞬で葬り去られる広辞苑。
何しやがる!と思ってオレはすかさずそいつの看板を見た。
すると
『ラリってます 何するかわかりません』って書いてあった。
・・・・・・・
ラリってるんじゃしょうがないか・・・
そう思ってる間にオレも死んでいた・・・・・・
突貫も最後まで抗っていたみたいだが、殺されていた。
看板はよく見るようにしよう。
そう思わせた事件だった・・・・・・
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by tokigamihouji | 2005-10-06 01:36 | 第2章『LV51~100』

第2章『Lv51~100』                  第9話『激動のDOP2左! ③』

突貫に間接的に殺されてからしばらく経って、オレは再びDOP2左に来ていた。
今度は突貫のほかに、広辞苑も来ていた。
当然の事だが・・・
スキ有らばぶっ殺してやるつもりだった。
物騒な言い方で悪いが、事実そう思っていたんだからしょうがない。
前回と同じように、アリーナを走り回ってドッペルゲンガーを狩る。
という作業を繰り返してた。
ぶっちゃけて言うと、広辞苑はスキだらけだった。
いつでも殺せたはずだった。
実際何度か殺そうとした事もあった、だが出来なかった・・・
何故かわかるか?
お前人を殺した事あるか?
ないのか、じゃあ人を殺そうとした事もないのか?
そうか・・・
まぁ普通はそうなんだ。
だがまぁヤル時がくればわかることだが、最初の殺人ってヤツは特別なものなんだ。
しかも、衝動的なものじゃなくて、計画的なものはとくにな・・・
自分の意思で他人の命を終わらせるって事は、並大抵の神経じゃ出来ないのさ・・・・・・
言うまでもないことだが、オレはまだPKしたことなかった。
PKどころか人相手に、剣を振るった事すらなかった。
いわゆるPK童貞ってヤツだ。
そのため、広辞苑のスキだらけの背中を前にしても、オレは斬れなかった・・・
ビビってたんだ。
それでもやらないわけにはいかない。
今までの恨みを晴らさなければない。
オレは出来るはずだ、そう自分に言い聞かせオレは前を走る広辞苑に向かっていった。
広辞苑覚悟!
とは口に出さなかったが、そんな感じで攻撃しようとした・・・ら
もう広辞苑は死んでいた・・・・・・
・・・・・・・・・
はぁ?って感じだった。
どうやら近くに居た連中の一人に殺されたらしい。
むぅ・・・
オレの獲物取りやがって・・・とか思っていたかは、覚えていない。
殺された広辞苑は、物凄く怒っていた。
「あの野郎、いきなり攻撃してきやがった!」
とか言いながらDOP2に戻ってきて、「ぶっ殺してくる」といってアリーナに入っていった。
オレ達も後を追った、当然だが巻き添えにならない様にある程度離れていた。
これも当然だがスロットにはウィングも装填しておいた。
ウィングをスロットに入れたのは、このときが始めてだったが・・・
走り回っていて、「居た」広辞苑がそう呟いた。
「行って来る」っていって、広辞苑は走り始めた。
が、すぐ戻ってきた。
そして「突貫~バリアとかかけてw」とか言ってきた・・・・・・
行って来るって言って行ったときには、チョットコイツカッコイイナとか思ったものだが・・・
思い違いだったようだ。
バリアにレジストにブレス、さらには木の葉までまとった完全装備で広辞苑は行った。
・・・・・・・・・
しばらくして、広辞苑は帰ってきた。
戻ってきたわけだから、勝ったんだろうと思って。
勝ったのか?と聞いた。
すると広辞苑は・・・
「なんでPKするんだ!弱い奴殺して楽しいのか?って言って謝罪させてきた」
って答えた・・・・・・
『行って来る』じゃなくて、それじゃ『言って来る』だろ・・・
戦わなかったのか?と聞いたら
「だって勝てるわけないじゃん^^」
だとよ・・・
たいした腰抜けだと思ったよ。
自分のことは当然のように棚上げしておいた・・・・・・
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by tokigamihouji | 2005-10-05 03:27 | 第2章『LV51~100』

第2章『Lv51~100』                  第8話『激動のDOP2左! ②』

ドッペルゲンガーの森2に到着したオレと突貫は、左手の法則に習って左側のアリーナに入った。
第一印象は、広いの一言に尽きた。
走り回るだけでもかなりの労力だった。
当時オレはシルフウインドを使ってなかった。
何故って?
足早くしたって意味ないと思ってたし。
的中剣とスパークボディを普段から使っていたから、シルフウインドまでは使うのがだるかった。
走った時にSPが減らないって気がついてなかったのもあるな。
知ってたら使ってたさ。
魔剣使いだったオレはSPの燃費がすこぶる悪かったしな。
とにかくオレ達はフルマラソンばりにアリーナを走り回って、ドッペルゲンガーを見つけたんだ。
名前が赤かったから、経験値分配を公平にしてから挑んだ。
最初の相手が誰のドッペルゲンガーだったかは覚えてない。
覚えてるのは・・・・・・
ウマイ!
って事だけだ。
美味かったよ、いや美味すぎた。
表現方法が見つからないが・・・
そうだな。
大げさな料理漫画の審査してる奴らみたいな感じで。
ウマ~~~~~~~~~イっていえるくらい美味かった。
それで当初の目的を忘れて、ひたすら狩る事にした。
マップが広いから、探すのに手間取ったがドッペルゲンガーが、1箇所にかたまらないから、安全で美味い狩場だった。
経験値的にはシノプのバルカンとかも美味かったが、危険度はこっちの方が格段に少ない。
・・・・・・・・・
と、最初は思っていた・・・・・・
しばらくすると、狩場に人が増えてきた。
普通に狩してるみたいだった。
まぁ美味いからな、ふつうに人気狩場になるだろうな。
だがオレは忘れていたんだ・・・・・・
そこがPKゾーンと呼ばれているエリアだという事を。
そしてオレはその事を、他でもないPTだった突貫に思い出させられた・・・
ある程度狩って、経験値もそれなりに溜まってきたとき、異変は起こった。
突貫がその辺を走り回ってる奴らに攻撃したんだ。
相手は・・・
ティチエルだったと思う。
ただPKに目覚めたのかと思っていたんだが・・・
ヤツの次の行動はオレの想像もつかないものだった・・・
ティチエルの基本攻撃は、トゥインクルって言うんだが、それを4発相手に撃ってそこでスキルに繋げる・・・・・・
基本的すぎる攻撃パターンだった。
ただ問題だったのは・・・
最後に放ったスキルがパララシスで、尚且つターゲットはオレだったって事だ・・・
DEFのオレにどうやってパララシス避けろというんだ。
当然麻痺ったさ。
オレは突貫とその相手ティチエルの間に居たから、間違えたのかと思っていた。
でも違ったんだ。
次の瞬間突貫は・・・・・・
ウィング使ってたぁ・・・
そこには影も形も無かった、あるのは。
闘争本能むき出しでスキル詠唱中の、ティチエルただ一人・・・
待て!俺は闘う気なんてない!
と最後まで言う時間は無かったよ。
俺に向かって飛来してくる、赤い8個の球体・・・
オレは(DEF型なら当然だが)燃え尽きたよ・・・・・・
突貫は間違えたんだといっていたが、信じられるものではない。
この事件を境に、突貫壱号は少しずつその悪魔のような素顔を、晒し始めることになる・・・・・・
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by tokigamihouji | 2005-10-04 01:08 | 第2章『LV51~100』

第2章『Lv51~100』                  第7話『激動のDOP2左! ①』

ハロウィン戦争終結後・・・
世界に異常発生していたカボチャも消えて。
世界はいつもの形を取り戻していたんだ。
表面上はな・・・
街では平和の象徴としてペットが売り出され始めたりしてたし。
しかもそれが空前絶後のブームになったし。
ペット飼ってないヤツなんて居ないんじゃないか?ってほどだったよ。
オレはその時はまだ飼ってなかったよ。
何故って?
そりゃまぁオレだって欲しかったんだよ、でもな・・・
予想つくだろ?
フッ・・・言わせるか・・・意外にSだなお前・・・
そうだよっ!金が無かったんだよ!これで満足か!
ふん・・・・・・まぁそんな事はどうでもよかった・・・・・
ペットなんか居なくても、生きていけるさ、そう自分に言い訳して過ごしてた。
そんな時に小耳に挟んだのが、ドッペルゲンガーが帰ってきたらしい、という噂だった。
知ってるだろ?ドッペルゲンガーの森に潜む、モンスターの事だ。
オレがこの世界に来たときは、そいつらは居なかったんだ。
まぁ・・・・・・
箱から出てきたミラに殺された経験はあったけどな・・・(第1章 第1話参照)
何で居なくなってたかは知らない。
ただ奴等は帰ってきたらしい・・・
オレは波乱の時代の幕開けを感じずには居られなかった。
何故なら、ドッペルゲンガーが帰ってきたということは、奴等も・・・
ドッペルゲンガーとともに消えたはずの、プレイヤーキラーも帰ってくるはずだからだ。
が逆にチャンスでもあると考えた。
ドッペルゲンガーの森に、広辞苑を誘い出す口実が出来るからだ。
後は狩中とか、油断してる時に後ろからバッサリやってやればいい・・・
そう考えた・・・
とにかく噂の真偽を確かめる必要がある。
ぜんは急げという事で、突貫を誘って。
DOPを視察に行く事にした・・・
はっきりいって場所を知らなかった・・・
はじめに着いたのは、ナルビクの北にあるDOP1だった。
何も居なかった・・・
はいれないとこも1つ有ったな、当時のレベルは80くらいだったから、レベル制限にひっかかったんだ。
それでDOP2の方に行く事にしたんだが・・・
さっきも言ったが、場所がわからなかったからな。
それでアイテムスロットに眠っていた地図を見た。
実はこの地図、最初に買ったアイテムだったんだが・・・
恥ずかしい話、使ったのはこのときが始めてだったよ。
実はな、このアイテムはミニマップを表示するためのものだと思ってたんだ。
ミニマップわかるだろ?
そうだ、右下にあるヤツだ。
わかってる・・・
何も言うな、オレが間抜けだったって話だ。
まぁそんなこんなで、なんとかDOP2にたどり着いて。
オレ達は視察を始めることにしたんだ。
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by tokigamihouji | 2005-10-03 04:39 | 第2章『LV51~100』

第2章『Lv51~100』                  第6話『強襲!カボチャ帝国軍 ③』

戦況が泥沼化してから、数日経過した時。
一度は撃退したカボチャ帝国軍のカボチャ三騎士が、再び襲撃してきた・・・
しかも今度は複数の場所に同時にだ。
どうやらカボチャ帝国は、カボチャ三騎士のクローン化に成功していた模様だった。
このことは連合軍としても誤算だった。
泥沼化して疲弊してきていた、連合軍側は圧倒的に不利だった。
通常の戦闘力のほかに、PCパワーがないものはマップで動けないという障害まで発生していた。
まさに悪魔の戦略だった。
圧倒的な物量と、カボチャ三騎士クローンの圧倒的な火力の前に、人類最後の日も近いかと思われていた・・・
だが・・・・・・
オレ達は諦めなかった。
過疎化が進んできていた世界にありながら。
それでもなお生きようとしていたオレ達は。
一致団結し、カボチャ帝国に立ち向かっていったんだ・・・
そこには、クレクレもスワセロも詐欺師もプレイヤーキラーもなかった。
皆が皆一つの目標に向かって戦っていたんだ。
そう戦争を終わらせるために。
・・・・・・・・・
あの時オレ達は確かに一つになっていた。
今思い返しても、あれほど団結して立ち向かったのは。
あの時が最初で最後だったとおもう。
人類が一つになるには『絶対的な人外の敵』が必要なんだ・・・
それがまさに、カボチャ帝国だった。
全人類による総攻撃を受け、じりじり後退していくカボチャ帝国軍。
各地に現れた、現れたカボチャ三騎士クローンも次々と撃破されていった。
オレの配属は、囁きの海岸だったよ。
リバイブパウダーを物凄い数使ったよ・・・
衛生兵だったからな、直接戦闘には参加できなかった。
カボチャから沸いた、ラッドパンプキンに普通に殺されたりもした。
・・・・・・
長い戦いだった・・・
だけどな、この全世界を震撼させた『ハロウィン戦争』の終戦は実にあっけないものだったよ。
あるときを境に、カボチャ帝国軍がいっせいに撤退を始めた。
理由はその時はわからなかった。
オレはオレ達の団結力に恐れをなしたんだろうとか当時は思っていた。
終戦したときに「お疲れ様でした」って、最初に言ったのはオレなんだぜ。
あまり人に自慢できるような事はないが、数少ない自慢話だ。
そして世界は平穏を取り戻したんだ。
平和になった街に戻ってきた時に、オレは真っ先に広辞苑と会った。
共に『ハロウィン戦争』を生き残ったもの通しとして。
新しい関係を作ろうと思っていたんだ。
それだけオレに、手を取り合うことのすばらしさを教えてくれた戦争だった。
そして広辞苑にオレは声をかけた。
いやぁ大変だったな、リバイブパウダー随分使っちまったよ。そんなかんじでな・・・
それに対する広辞苑の返答はオレの想像をはるかに超えるものだった。
「無駄!」
・・・・・・・・・
つづけてこう言った
「重いし動けないし、蘇生アイテムの無駄だから、普通に狩りしてたよ^^」
・・・・・・・・・
^^じゃねぇだろ!^^じゃ・・・
ふとその時に思い出した・・・・・・
『人類が一つになるには、絶対的な人外の敵が必要だ』という言葉を・・・
その時に理解したね、そうだコイツは、この広辞苑という男は・・・・・・
オレどころか、人類全体の敵なんだってね・・・・・・

こうしてオレの戦争は広辞苑を敵として再認識する結末を迎え終わりをつげたんだ・・・・・・
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by tokigamihouji | 2005-09-30 05:17 | 第2章『LV51~100』