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第1章『Lv1~50』                    第4話『株式会社INナルビク』

そのティチエルは『突貫壱号』って名前だった。
だったって過去形でいってるのは、今はもう居ないからだ。
まぁそれはおいおい話すとして、とりあえず今後コイツの事は『突貫』って呼ぶことにするぜ。
コイツはオレより後に、この世界に来たんだ。
例によって広辞苑は、クロ^バーの花を持って近づいていって(学習のしない男だ)
その後紅玉で突貫を養殖しはじめていた。
だが突貫は広辞苑に裏切られる事がなかった。
何故かわかるかい?
それは突貫のスキルのせいさ・・・
突貫は補助魔法の使い手だった。
狩などを円滑に進めるためには、必須のスキルといえるだろう。
だからこそ広辞苑は突貫を育てていったのさ・・・
いずれ来るチーム狩りによる膨大な経験値のために、広辞苑は突貫を大事に大事に育てていたんだ。
ふん、いやらしい男だ・・・
広辞苑と突貫はよくチームで狩をしていた。
オレの計画を知らない突貫は、オレにも普通に話しかけてきていた。
オレ達は表面上はうまくやっていたと思う・・・
そんなある日の事だ・・・
オレのレベルが25くらいの時だったと思う・・・
広辞苑がクラブを作らないか?と言ってきた
オレはクラブなんて何の事かわからなかったが、広辞苑がオレをマスターにクラブを作りたいって言うので、作る事にした・・・
クラブを作る場所はシャドウ&アッシュって建物の中にあった。
実際はアクシピターの方にもあるらしいが、当時のオレは知らなかった。
まぁとにかくオレ達はクラブを作ったんだ・・・
ん?
ハハハ
違う違う、『時神商事』じゃない。
確かにまぁ、オレって言うと時神商亊ってイメージがあるだろうが。
実はその前に作ったクラブがあったんだ。
その名は『時神組』だ・・・
当時のオレは、広辞苑や突貫に『組長』と呼ばれていたんだ。
だからそういった名前になったんだが・・・
そのクラブは作られてから約15分で消滅した・・・
理由か?
それは広辞苑がこんなこといったからだ・・・
「『時神会』の方がよくないか?」
それで解散・・・
後日に再び作る事になった。
今度はかなり名前を試行錯誤したんだ。
何故か?
それは資金の問題があったからだ・・・
クラブを作るには、高額の資金が必要だった。
まぁ当時のオレからするとだがね。
それを2回分も出す事によって、オレの財政は破産寸前になっちまう。
広辞苑に少し出してくれといったが・・・
答えはNOだったよ。
その時に気がついたんだ・・・
広辞苑はオレを破産させるために、名前にケチをつけ、クラブを解散させたんだと・・・
笑っちまうだろ?
オレはまたしてもこの男にはめられたんだ。
学習してないのは、オレの方だったってわけだ・・・
殺意が芽生えたが、悟られるわけにはいかなかった。
だからとりあえず、オレは自分の全財産を使い、クラブを作った。
そのクラブこそ『株式会社時神商事』だ。
最初から最後まで、社員が5人以上にならない、万年過疎クラブだった・・・
by tokigamihouji | 2005-09-22 02:05 | 第1章『LV1~50』
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