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第3章『Lv101~150』                 第28話『そして彼は世を捨てた・・・』

改造プランができてから、俺は釣りに没頭した。
フリマで野菜ジュースを売るためだ
俺は今回の釣りイベントで一番売れるのは野菜ジュースだとふんでいた。
何故かって?
そりゃまぁ理由は色々あるよ。
その色々を聞かせろだって?
最近お前ちょっと図々しいな…
まぁいいが。
理由って言っても、一言で言えば消去法の結果なんだよ。
釣りイベントで必要なのはかわいい魚だ、それを野菜ジュース、ピンキーアフロっていった具合に交換していくわけだ。
つまり売れるのはこの三種だ…
単純に個数で交換できるため、それぞれの価値は

ピンキーアフロ=野菜ジュース20個=かわいい魚400匹

といった感じなわけだ。
この頃、ピンキーアフロは400万で取引されていた。
野菜ジュースはその20分の1の20万
かわいい魚はさらに20分の1の一匹1万だ
そうなってくると、一匹釣り上げるのに失敗を計算に入れても二分もかからないかわいい魚を、わざわざ金を出して買うヤツも少ないだろう?
ピンキーアフロに至っては400万って金額をポンッと出せるヤツはかなり限定されるし、ピンキーアフロは必要数が5個だから需要が少ない。
結果的に野菜ジュースが残るわけだ。
そんな訳でオレは野菜ジュースを1日20個をノルマとして日々を過ごしていた。
改造計画を悟られない為に普通の狩りもこなしていた・・・
いわゆる二重生活だな。
ごまかしてる所が女性関係じゃないだけ健全なもんだろ?
そんなこんなで表面上は広辞苑達と仲良くしてはいた・・・
数日後・・・
その頃オレは厄介なことになってしまったんだ
なにがって?
はまっちまったのよ・・・
ズッポリとな・・・
釣りってのはさぁ、不思議な魅力があるんだよ。
あのゆらゆら揺れる浮きを眺めているだけで、もうなんというか形容しがたい満足感が溢れてくるんだ・・・
幸せだった・・・
些細なことにこだわる自分がバカのように思えてくるほどの満足と充実が釣りにはあった。
だがそれはいけない事だ。
オレの目的の為にはこんな所で立ち止まるわけにはいかなかった。
だからオレは二重生活を辞めることにして一本に絞る決心をしたんだ・・・
次の日からオレは狩をやめた・・・
そう・・・オレは・・・
釣りの世界の頂点になることを決意したのだ!
呼称もしっかりと変えた
その日オレは『世捨て釣り人』になったのだ・・・
# by tokigamihouji | 2006-05-02 04:33 | 第3章『LV101~150』